東住吉事件訴訟が結審 「再審無罪以上の純白な判決を」 

東住吉事件で大阪府や国に対する国家賠償請求訴訟が結審し、「再審無罪以上の純白な判決を」と話す青木恵子さん(左)=16日、大阪市北区
東住吉事件で大阪府や国に対する国家賠償請求訴訟が結審し、「再審無罪以上の純白な判決を」と話す青木恵子さん(左)=16日、大阪市北区

大阪市東住吉区で平成7年に女児=当時(11)=が焼死した火災で殺人罪などに問われ、再審無罪が確定した母親の青木恵子さん(57)が捜査の違法性などを訴え、国と大阪府に約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が16日、大阪地裁(本田能久裁判長)で開かれた。意見陳述した青木さんは「再審無罪以上の純白な判決をお願いします」などと訴え、結審した。判決は来年3月15日に言い渡される。

青木さんは、今年2月に被告側証人として出廷した取調官の元刑事が「今でも犯人だと思う」とする趣旨の証言をしたことに触れ、「違法捜査をしたという自覚がないのが恐ろしい」と謝罪や検証などを行わない捜査機関の姿勢を批判。「証拠や事実に基づき違法性を明らかにして、誰もが納得いく判決を望みます」と述べた。

青木さん側の代理人弁護士はこの日の弁論で、「放火殺人という推測に基づき、暴言などを用いた違法な取り調べで虚偽自白をさせた。自然発火について十分に検討しなかった捜査の過失は明らかだ」などと指摘。対する府や国側は、取り調べや捜査に違法性はなかったと反論する書面を提出した。

青木さんと内縁の夫は、保険金目的で女児を殺害したとして平成7年9月に逮捕され、捜査段階での自白を根拠に無期懲役が確定。再審開始が決定し釈放されるまで、20年以上にわたり身柄を拘束された。再審公判は、火災は自然発火の可能性が高いと認定し、取り調べでは取調官による誘導や示唆があったと指摘。青木さんは再審無罪後の28年12月、府や国に損害賠償を求める訴訟を起こした。