浪速風

親ガチャ

子供は親を選べない―。「親ガチャ」という言葉は若者の心に刺さった
子供は親を選べない―。「親ガチャ」という言葉は若者の心に刺さった

子供は親を選べない―と、恵まれた環境に生まれなかったことを「親ガチャにはずれた」などというそうだ。最近、若者の間で話題になっている。カプセルトイ、いわゆる「ガチャガチャ」のように何が出てくるかわからない抽選形式に例えた表現である

▶児童虐待など多発する痛ましい事件を聞けば、そう考える人がいるのも分かる。貧困家庭が増え、貧困がまた貧困を生む―という負の連鎖も同じ論理だろう。一方で「親のせい、人のせいにするのか」という意見もある。「親だって子供を選べない。〝子ガチャ〟も同じだよ」という人も

▶そんな言葉が飛び交うことにまゆをひそめる向きもあるが、むしろ、それに共感したり反論したりする世論の「なぜ」を考えることが大事なのだろう。そこには世代間のギャップや、漠然とした不公平感、世の中への不満といった背景があるはずだ。コロナ禍の閉塞(へいそく)感もあるかもしれない。心に刺さる言葉には理由がある。