北ミサイルは変則軌道 首相「安保理決議に違反」 - 産経ニュース

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北ミサイルは変則軌道 首相「安保理決議に違反」

韓国軍合同参謀本部は15日、北朝鮮が同日午後、日本海に短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表した。北朝鮮の弾道ミサイル発射は3月25日以来で半年ぶり。岸信夫防衛相は15日夜、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定されるとの分析結果を記者団に明らかにした。変則軌道で約750キロ飛行し、最高高度は約50キロだったとみられている。

韓国軍によると、2発は15日午後0時34分と39分に北朝鮮中部の陽徳(ヤンドク)周辺から発射された。岸氏は、石川県・能登半島沖の舳倉島(へぐらじま)から北約300キロの海域に落下したと推定され、航空機や船舶への被害はなかったことを明らかにした。韓国の聨合ニュースは、変則軌道の新型短距離弾道ミサイル「KN23」の改良型である可能性を伝えている。

菅義偉(すが・よしひで)首相はミサイル発射について「国連安全保障理事会決議に違反しており、厳重に抗議するとともに強く非難する」と記者団に述べた。日本政府は北京の大使館を通じて北朝鮮に抗議。首相は15日夕に国家安全保障会議(NSC)を緊急開催した。

北朝鮮のミサイル発射は今年に入って5回目。13日には新型長距離巡航ミサイルを11、12両日に試射していたと公表した。相次ぐミサイル発射で新兵器開発が加速していることを誇示し、バイデン政権との今後の交渉で主導権を握る狙いがあるとみられる。

日米韓の北朝鮮担当高官は14日、東京で3者協議を開き、対話と制裁を通じて北朝鮮の非核化を目指す方針を再確認していた。

ミサイルは、中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相がソウルで文在寅(ムン・ジェイン)大統領との面会を終えた直後に発射された。後ろ盾の中国にも兵器開発では譲歩しない立場を示した形だ。発射は15日午後、韓国が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を成功させるのに先立つタイミングでもあった。(ソウル 時吉達也)