福岡・行橋市、拉致被害者救出へ世論喚起 - 産経ニュース

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福岡・行橋市、拉致被害者救出へ世論喚起

拉致問題の啓発などについて議論が交わされた行橋市議会
拉致問題の啓発などについて議論が交わされた行橋市議会

福岡県行橋市が、北朝鮮による拉致被害者の救出を目指す世論喚起に取り組んでいる。15日の市議会本会議では、市や市教委が令和2年度までの実績を報告。市立小中学校のカリキュラムに拉致を題材にしたアニメ視聴を組み込んだり、拉致被害者の救出を願うブルーリボンバッジの幹部職員による着用を強化したりしたことを明らかにした。

本会議では、長尾明美教育長が2年度、人権学習の一環として被害者の横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=を題材にしたドキュメンタリーアニメ「めぐみ」を市立小学校6年生と市立中学校3年生の全クラスで視聴したと説明。北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10~16日)には全市立小中学校内に啓発ポスターを掲示しているとも答弁した。

長尾氏は「めぐみ」の視聴について、平成30年度以降は「カリキュラムに組み込んでいる」とした上で、啓発ポスターの掲示とあわせて「(令和3年度以降も現体制を)維持していく方針だ」と述べた。

また、米谷友宏総務部長は2年度の啓発週間中に、課長級以上の市職員全員がブルーリボンバッジを着用したと説明。拉致問題の解決に向け地方自治体に世論啓発の努力義務を課した北朝鮮人権侵害対処法を引用し、業務中の着用は法的に問題がないとの認識を示した上で、3年度以降も着用を継続すると答弁した。

米谷氏はあわせて一連の市方針について「(市教委所管のポスターやアニメ視聴とあわせ)本市では拉致問題啓発に関し『3つの100(%)』の体制で取り組んでまいりたい」と強調した。

拉致問題に関する認識を問われた田中純市長は「国家として許される問題ではない」と述べた。いずれも小坪慎也市議の質問に答えた。

ブルーリボンバッジをめぐっては、大阪地裁堺支部の裁判官が、平成30年5月から令和2年7月にかけ、法廷での着用を訴訟当事者や傍聴人に禁止した事例があった。これに対して、裁判所法に基づく法廷警察権の裁量範囲を逸脱したものだとして、同年11月、国家賠償請求訴訟が提起されている。