国民の自衛官(6)

自衛隊佐世保病院院長 田村格1等海佐(48) 客船感染 手探りの中奮闘

自衛隊佐世保病院院長の田村格1等海佐(48)
自衛隊佐世保病院院長の田村格1等海佐(48)

昨年、新型コロナウイルスの集団感染を起こしたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の患者受け入れなどに貢献した自衛隊中央病院(東京)で、対策チームのリーダーを務めた。

手探りの状況下で、「チームとしてそれなりの成果を出せた」と自負する。

スタッフのメンタルケアには特に気を配り、メディア対応なども冷静にこなした。ただ、情報発信については「危機感が伝わったかなと思うところもある」と課題を振り返る。

兵庫県西宮市出身。「父を早くにがんで亡くし、医学に興味を持った。学費の心配もなかった」と防衛医大に進み、海上自衛隊の医官に。「ただで医者にしてもらった」との意識は強く、新型コロナ対応の成果で「少しは国民に恩返しができたかな」と語る。

艦艇での海外派遣の経験も豊富で、負傷した隊員の治療に奔走するなど活躍。昨夏から佐世保病院(長崎)の副院長となり、8月23日付で院長に就いた。

自衛隊の今後の感染症対応のあり方については特に思い入れが強く、「安全保障の一つとして質を上げないといけない。次に危機が訪れたときは、もっとうまく対応できるように」と力を込める。

防衛医大時代に知り合った妻の千春さん(43)も医官。放射線科が専門で現在は福岡病院(福岡)に勤務する。子供は7歳と5歳の男児2人。昨年の多忙な時期は「家族の支えもあり頑張れた」と笑顔を見せた。

(山口淳也)

<第19回国民の自衛官> 主催・フジサンケイグループ / 主管・産経新聞社 / 協力・防衛省 / 特別協賛・航空新聞社 / 協賛・日本防衛装備工業会、防衛懇話会、タカラベルモント、ユニオン、リコルディ