総裁選は神奈川政局の様相 河野氏の出馬に甘利氏懸念 - 産経ニュース

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総裁選は神奈川政局の様相 河野氏の出馬に甘利氏懸念

今回の自民党総裁選(17日告示、29日投開票)をめぐっては、「神奈川政局」との見方がある。不出馬を表明した菅義偉(すが・よしひで)首相=衆院神奈川2区=や出馬表明した河野太郎ワクチン担当相=同15区=だけでなく、河野氏への懸念を深める甘利明税調会長=同13区=ら、カギを握る人物が党神奈川県連の所属議員に集中しているからだ。

河野氏は、総裁選をめぐる報道各社の世論調査で高い支持率を得ており、県連関係者は「菅首相、河野氏と2代続けて神奈川から首相を出せるチャンスはめったにない」と期待する。

小泉進次郎環境相=同11区=は、首相を交え河野氏と3人で意見交換を重ねてきた。今回の総裁選でも、首相とともに河野氏を支持するとみられる。

とはいえ、河野氏には逆風も吹く。これまで「脱原発」を訴えてきた経緯があり、党内にはエネルギー政策などを疑問視する声が少なくないためだ。

最も懸念をあらわにしているのが、河野氏と同じ麻生派(志公会、53人)に所属する甘利氏だ。5月の産経新聞のインタビューでは、菅内閣が進める温室効果ガス排出削減目標の引き上げについて、再生可能エネルギーの活用に理解を示しつつ「安全が確認された原発はフル稼働していかないと無理だ」と述べていた。

党内の視線を意識したのか、河野氏は今月8日、記者団に「安全が確認された原発を再稼働していくのは、ある程度必要だ」と言及した。ただ、甘利氏は6日、総裁選出馬を表明した岸田文雄前政調会長を支持する意向を表明。甘利氏に近い同県選出の国会議員も「河野氏は一貫して脱原発だった。原発再稼働に関して修正したようだが、全く信用できない」と述べ、岸田氏を推す構えを示す。

一方、菅首相の辞任を方向づけたのは県連内の「反菅」勢力との見方がある。8月の横浜市長選で、首相の全面支援を受けた小此木八郎前国家公安委員長が惨敗。県連内では「首相では衆院選は戦えない」などと「菅おろし」ののろしが上がった。遺恨の芽は関係者の中に、根深く残っている。(今仲信博)