【外信コラム】アフガン女性の未来 - 産経ニュース

メインコンテンツ

外信コラム

アフガン女性の未来

アフガニスタンでタリバンの政権掌握後、女性たちが権利の尊重を求めてデモを続けている。テレビで見て、サウジアラビアで取材した女性のことを思い出した。2005年のことだ。

サウジは政教一致のイスラム国家で当時、女性の自動車運転は厳禁だった。彼女は仲間と抗議デモをして、逮捕された。

身柄を引き受けに来た夫の中には、妻を罵(ののし)る人もいた。彼女の夫は何も言わず、寄り添った。「当局に逆らえなくても、私の思いを理解してくれた。うれしかった」と話していたのが印象的だった。アフガン女性たちにも、共感してくれる男性はいるのだろうか。

米軍撤収は混乱したが、この20年の遺産は大きい。ユネスコの統計で、初等教育で女子の就学率はほぼゼロだったのが、83%になった。中学校は4割が女子学生だ。国の人口の6割は25歳未満だから、多くは「女性の就学」が当たり前の時代に育った。

女性はみんな誰かの妻や娘、母である。教育という種子から未来を育てるには、隣にいる男性たちが共に力を合わせるしかない。

サウジでは18年、女性の運転免許取得が認められた。国王の一存とはいえ、国民意識の変化が後押ししたのは確か。国際社会も「どんな政権であれ、人権は守れ」と訴え続けねばならない。(三井美奈)