【安野光雅が描く洛中洛外】もう一度見たい作品15位 「祇園 白梅」 - 産経ニュース

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安野光雅が描く洛中洛外

もう一度見たい作品15位 「祇園 白梅」

祇園 白梅
祇園 白梅

この絵を描いた場所のすぐ近くに、吉井勇の歌碑がある。吉井勇は、わたしにとって「ゴンドラの唄」の作者である。その最終章に〈いのち短し恋せよ少女 黒髪の色褪(あ)せぬ間に〉などとある。

森鷗外は「白髪は死の花にして、その咲くや心の火は消え血は氷とならんとす」という。これらはもう昔から暗記していたが、まさかわたしに白髪の時が来ようとは思わなかった。

いま、この祇園に来て、改まって言うけれど、これは人生の真理である。

(あんの みつまさ=画家、抜粋)