生活保護費減額訴訟、原告の請求退ける「裁量権の逸脱ない」 - 産経ニュース

メインコンテンツ

生活保護費減額訴訟、原告の請求退ける「裁量権の逸脱ない」

京都地裁=京都市中京区
京都地裁=京都市中京区

国が生活保護費の基準額を引き下げたのは「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する憲法25条や生活保護法に違反し、生存権を侵害されたとして、京都市の受給者42人が国と市に引き下げ処分の取り消しと1人1万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、京都地裁であった。増森珠美裁判長は「引き下げの判断に裁量権の逸脱や乱用があるとはいえない」とし、原告側の訴えを退けた。原告の多くは控訴する方針。

全国29都道府県で起こされた同種訴訟の5例目の判決。2月の大阪地裁は減額改定は違法だとして取り消したが、名古屋、札幌、福岡の各地裁は原告側が敗訴している。

国は物価指数の下落などを理由に平成25~27年、保護費のうち日常生活にあてる「生活扶助」の基準額を平均6・5%、最大10%引き下げた。削減額は戦後最大の計約670億円に上った。

原告側は、国が専門家の意見を踏まえず、消費実態とかけ離れた独自の物価指数を根拠に基準額を引き下げたとし、基準額を引き下げた厚労相の裁量権の逸脱だと主張。

これに対し増森裁判長は判決理由で「厚労相には専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権が認められる」と指摘。独自指数などを用いたことについて「厚労相の判断の過程に過誤、欠落があったとはいえない」とした。