【クリップ!】「映画工房」斎藤工・板谷由夏「いかに本音で伝えるか」 - 産経ニュース

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「映画工房」斎藤工・板谷由夏「いかに本音で伝えるか」

撮影・納冨康
撮影・納冨康

話題の映画や、ここでしか見ることができない特集など、WOWOWならではの映画の楽しみ方を、映画好きの2人がMCを務め、語りつくす映画情報番組。

俳優としても、クリエイターとしても誠実に映画に向き合ってきた斎藤と、女優としても、ファンとしても映画を愛する板谷。趣味嗜好(しこう)は違えど、スタンスは奇妙に一致しており、2人とも「映画とは〝旅〟」と口をそろえる。板谷が「いながらにして、訪れたことのない土地、会ったことのない人々に出会うことができる。さまざまな人生を体験できる。作品ごとに自分の知らない世界が広がっている」と話すと、斎藤が「僕もそう思う」と同意する。

10月に番組放送開始から10周年を迎える。斎藤は「これまで1200本ほどの映画を紹介してきた」と振り返る。なかでも思い出深いのは、自身が監督を務めた「blank13」(平成30年公開)だ。13年前に蒸発した父親が余命わずかで発見されてからの家族の物語で、放送を通して、制作者が意図したよりずっと、見る人によって作品の受け止め方が変わることを再確認したという。「映画というのは『完成させて終わり』ではないことを強く感じた」と話す。

板谷は「長く番組を続けよう、なんて考えていなかった。気付いたら10年経っていた」といい、「(斎藤は)親戚の子供みたいな距離感。ずっと同じスタジオで、ずっと一緒に映画を見ておしゃべりしているから、運命共同体だよね」と笑う。斎藤は「こんな運命共同体そうそうない」と喜び、「監督や出演者など映画情報の紹介を、板谷さんが全部やってくれるから、番組の枠組みがある。僕はおんぶにだっこで、自由にやらせてもらっている」と話す。

真っ白なスタジオでそれぞれ椅子に座り、ぽつぽつと自分の言葉で、WOWOWで放送されるお勧めの映画について語っていく。決まりごとはないが、2人の間に暗黙の了解はあるという。それは「感想は見る人によって違っていい」「いかに本音で伝えるか」。

斎藤は「収録中は家のリビングにいるような〝オフ〟の瞬間がある。あえて〝オン〟にしようと頑張らない。そうでないと、話す内容が噓っぽくなる気がするから」と力を込める。「この番組を通販番組みたいにしたくない。視聴者と同じ時間を共有したい」と話した。(三宅令)

「映画工房」 WOWOW 毎週金曜午後9時半~

さいとう・たくみ 昭和56年生まれ、東京都出身。高校時代からモデルとして活動し、平成13年に俳優デビュー。映画監督やプロデューサーとしても活躍し、自身が手掛けた映画「その日、カレーライスができるまで」が今月公開。

いたや・ゆか 昭和50年生まれ、福岡県出身。平成11年に映画デビュー。多くの映画やドラマに出演し、ニュースキャスターやMCなども担当。自身のファッションブランド「SINME」のディレクターも務める。