【橘ジュンの人生相談】「顎マスク」にイライラ 私って性格悪い? - 産経ニュース

メインコンテンツ

橘ジュンの人生相談

「顎マスク」にイライラ 私って性格悪い?

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真
相談

40代、女性。最近、電車に乗るのが気が重くなってきました。ある日、私の座席の近くにいた男性が、友人と思われる人と大声で楽しそうにしゃべっていました。声が大きかったのが気になって見てみると、男性はマスクを顎まで下げた状態でした。目にしたとたん、私はイライラしてきて、「この人はきっとだらしないに違いない」「夜、飲み歩いていたりしそうだ」と勝手な想像が膨らんでしまいました。

お酒のにおいがする人が隣に座ると不快な気分にもなります。くしゃみやせきが止まらなくなった人が近くにいたら、不快とまではいかなくても、嫌だなという気持ちになり、車両を変えたりします。こんなふうに人に対して嫌な感情を抱いてしまうのが、嫌なんです。改めるにはどうしたらいいでしょうか。

回答

声をありがとうございます。くしゃみやせきに対して腹が立たないのは、我慢したくてもやめられないし、仕方がないと思えるからですよね。

一方で、「顎マスク」にイライラしてしまうのは、その人次第で正しく装着できるはずだと思うから。でも、その人に呼吸器系の病気などがあって、マスクで覆うと呼吸が苦しくなって困るという可能性も考えられるのではないでしょうか。

感染者の増加で医療が逼迫(ひっぱく)という状況の今、緊張したり、危機感を覚えたりする人も多いと思います。こんなご時世なので、お酒のにおいを不快に感じてしまうのもやむを得ません。特に自制しながら行動している人ほど、「感染予防のルール」を守っていない他人にイラっとしてしまうのでしょう。

もしあなたの中で、いろんな想像が膨らんで、自分ではコントロールできない怒りなどの感情が湧いたときは、いったん、ありのままの自分の気持ちを受け止めてみてほしいのです。

そして深呼吸をしましょう。電車の中であれば、深呼吸をしているイメージを持ってください。呼吸を意識するうちに少しずつ気持ちが落ち着き、自分にとって心地のよい「落としどころ」が見つかるかもしれません。あなたの場合、その落としどころが「車両を変えること」なのですよね。不快に感じたり、不安に思ったりしたことから距離を取って、怒りやイライラを鎮める。それでいいのです。

常に人に優しい気持ちを持って過ごしていくことができればよいとは思いますが、そうもいきません。まだまだ見えない敵との戦いは続きます。しばらくはこの状況と折り合いをつけながら、身と心の健康を自分で守っていくしかなさそうです。

回答者

橘ジュン 昭和46年生まれ。NPO法人「BOND プロジェクト」代表。街頭パトロールやメールなどで少女たちの悩みを聞き、支援している。厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員。主な著書に「最下層女子校生 無関心社会の罪」(小学館新書)。

相談をお寄せください

暮らしの中で感じたもやもやとした気持ちやお悩みをお寄せください。紙上では匿名です。住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記のうえ、相談内容を詳しく書いて、〒100―8078(住所不要) 産経新聞「人生相談 あすへのヒント」係まで。〈メール〉life@sankei.co.jp。採用分には1000円分の図書カードを差し上げます。