【米中枢同時テロ20年】犠牲の客室乗務員 「記憶の翼」の記章 アフガンにも - 産経ニュース

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米中枢同時テロ20年

犠牲の客室乗務員 「記憶の翼」の記章 アフガンにも

サラ・ロウさんの「記憶の翼」として紹介されているアメリカン航空の記章(9・11記念博物館ホームページより)
サラ・ロウさんの「記憶の翼」として紹介されているアメリカン航空の記章(9・11記念博物館ホームページより)

【ニューヨーク=平田雄介】米中枢同時テロの発生から20年となった11日、ニューヨーク市で催された追悼式典には、世界貿易センタービル北棟に突入した旅客機の客室乗務員だったサラ・ロウさんの父、マイクさんも参列した。サラさんにまつわる客室乗務員の「記章」はその後、米陸軍の兵士が身につけ、アフガニスタンの戦地を巡った「記憶の翼」としても知られる。

式典を主催する追悼施設「9・11記念博物館」によると、サラさんは当時28歳で、ボストン市からカリフォルニア州に向かうアメリカン航空11便に乗務。旅客機がハイジャックされた後、サラさんは自分のテレホンカードを同僚に渡し、機内の状況が航空電話で地上の係員に伝えられたことで、初動捜査で重要な役割を果たしたとされる。

サラ・ロウさん(9・11記念博物館のホームページより)
サラ・ロウさん(9・11記念博物館のホームページより)

発生4日後、サラさんの故郷、アーカンソー州ベイツビルで葬儀が執り行われた。マイクさんは参列者に「娘が客室乗務員として訓練を受け資格を取得した証として身につけていた記章を誇りに思っていた」と打ち明けた。話を聞いたサラさんの同僚の客室乗務員、カリン・ラムジーさんは自身の制服から記章を外し、マイクさんの服に留めた。

記章はその後、マイクさんの希望で米陸軍特殊部隊の兵士が身につけ、テロ首謀者の掃討作戦として始まったアフガンの戦地を巡った後、同館に寄贈された。

追悼式典でスピーチしたマイクさんは全ての犠牲者に思いを寄せ、「最後まで人を助けようとした娘たちの遺志は永遠の炎のように燃え続ける」と語った。