防衛省は12日、鹿児島県・奄美大島の東側の接続水域で、10日午前に潜水艦が潜ったまま北西に向けて航行したのを確認したと発表した。潜水艦が接続水域に入る前、近くを中国のミサイル駆逐艦1隻が航行していたことなどから、潜水艦は中国のものと推定している。12日午前には、同県・横当島の西南西で接続水域の外側を航行し、東シナ海を西に向かった。領海侵入はなかった。
領海の外側にある接続水域を潜ったまま航行することに国際法上の問題はないが、防衛省は、領海近くを通過するのは挑発的な動きだと判断し、国名を挙げてけん制したとみられる。東シナ海での活発な活動を警戒するとともに、行動を詳しく分析している。
防衛省によると、外国の潜水艦が日本の接続水域を潜ったまま航行したケースの公表は2020年6月、中国のものと推定される潜水艦が今回と同じ海域を通過したケース以来、9回目。