タリバン「恩赦」一転、恐怖政治へ - 産経ニュース

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タリバン「恩赦」一転、恐怖政治へ

アフガニスタン駐留米軍撤退後、首都カブールの空港を警備するタリバン=8月31日(ゲッティ=共同)
アフガニスタン駐留米軍撤退後、首都カブールの空港を警備するタリバン=8月31日(ゲッティ=共同)

【シンガポール=森浩】アフガニスタンで実権を握ったイスラム原理主義勢力タリバンが崩壊したガニ政権幹部らの報復に乗り出した。幹部親族を殺害しており、タリバンが宣言した「全アフガン人の恩赦」は反故(ほご)にされた形だ。旧タリバン政権(1996~2001年)崩壊のきっかけとなった米中枢同時テロから11日で20年を迎えたが、タリバンはかつてと同じ恐怖政治を敷こうとしている。

ロイター通信によると、タリバンは11日までにガニ政権のサレー第1副大統領の兄を拘束して、殺害した。サレー氏は暫定大統領を宣言し、北東部パンジシール州でタリバンに抵抗しており、見せしめのために殺害された可能性がある。

タリバンは首都カブール制圧以降、「報復はしない」と宣言する一方、農村部などでは戦闘員がアフガン政府軍兵士や警察官を殺害する例が相次いでいる。

また、タリバン暫定政権は国内金融機関に対して、ガニ政権高官の保有する口座を凍結するよう要請した。経済的に締め付ける意向があるもようだ。ガニ政権下で勤務した公務員が保有する口座についてもリスト化して、提出するよう求めたという。

国内で暫定政権に抗議するデモが相次ぐ中、タリバン最強硬派「ハッカニ・ネットワーク」指導者が管轄する内務省はデモを許可制にすると発表した。違反者は「処罰される」と強く警告しており、抵抗を押さえ込むのに躍起だ。