【原坂一郎の子育て相談】生徒たちをすぐ叱ってしまう - 産経ニュース

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原坂一郎の子育て相談

生徒たちをすぐ叱ってしまう

中学の教師をしています。いま、2年生を受け持っていますが、私は生徒の行動に対して、すぐに叱ってしまいます。「先生は頭ごなしに怒る」と言われたこともあります。

これまでに受けた研修で「叱って子供を動かさない」「子供たちをほめることが大切」などと学び、自分もそうしたいと思っているのですが、なかなかできません。生徒たちを頭ごなしにすぐ叱らないようにするにはどうしたらいいでしょうか? この2学期からでも改善したいと思っています。

よく叱る先生は道徳心や正義感が強い先生に多いように思います。と同時に、良い悪いを自分の尺度で決め、良くないことは「なんとか正したい」と思い、その結果「すぐに叱る」になってしまうようです。

高校時代、会計係だった私は、授業中にお金の計算をしてジャラジャラ音を立ててしまい、先生に叱られたことがあります。でも、そのとき先生が言った言葉は、「原坂君。授業中にお金の計算せんといて」でした。表情も言い方も穏やかだったのが、かえっておかしく、クラスに笑いが起こりました。私は、「はい、すみません」と素直に従いました。

あなたならどう叱りましたか? 「こらあ! そこ何しとんやー! 授業中だぞ!」でしょうか? もしそうなら、私は反発心だけを抱き、謝罪の言葉は出なかったと思います。同じ「叱る」でも言い方次第で、生徒の態度は変わります。あなたの望む通りのことをするようになりますよ。

子育てでもそうですが、「子供をよく叱る」といっても、叱った時間をすべて合計してもわずかなものです。大切なのは、残りの時間のあり方です。叱っていないときは子供思い、とても優しい、親切…そんな先生ならば、いくら叱っても生徒は慕ってきます。

生徒が「先生は頭ごなしに怒る」と堂々と言うなんて、生徒にとってあなたは「思ったことを何でも言える先生」なんだと思います。すでに十分慕われている気がしますよ。

(こどもコンサルタント)

原坂一郎 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士

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