アップルの規約「反競争的」 アプリ課金で米地裁、ルール緩和を命令 - 産経ニュース

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アップルの規約「反競争的」 アプリ課金で米地裁、ルール緩和を命令

米アップルのアップストアのアイコン(AP=共同)
米アップルのアップストアのアイコン(AP=共同)

【ワシントン=塩原永久】米アップルのアプリ市場運営が反トラスト法(独占禁止法)違反に当たると同社を訴えた米エピック・ゲームズの訴訟で、米カリフォルニア州の連邦地裁は10日、エピックの訴えの一部を認める判決を出した。アプリ開発業者らによる独自課金を禁じたアップルの規約が、「反競争的だ」と認定。規約を緩和して外部課金への誘導を認めるようアップルに命じた。

アプリ開発業者は独自課金に道が開け、アップルが課している最大30%の手数料を回避しやすくなる。同社のアプリ市場事業には打撃となりそうだ。

判決は、アップルがアプリ開発業者と結ぶ規約で、外部課金などを禁じた条項が「違法に消費者の選択を制約している」と削除を命じた。アプリ開発業者が、利用者をメールやリンクから自社サイトに誘導することを、アップルが制限してはならないとしている。

一方、アップルが「独占企業」に当たるとは認定せず、エピックが求めていたアプリ内課金での手数料回避も認めなかった。裁判所は、アップルが手数料を課すアプリ市場の運営自体は妥当だとし、過度な介入を避ける判断を下した形だ。

アップルは「裁判所はアップストア(アプリ市場)が独禁法に違反していないと確認した」とコメント。エピックのスウィーニー最高経営責任者(CEO)はツイッターで「開発者にも消費者にも勝利とはなっていない」と判決への不満をにじませた。エピックの広報担当者は、判決を不服として上訴する意向を明らかにした。

同様のアプリ市場を運営する米グーグルに対しては州の司法当局がすでに訴訟を起こした。バイデン米政権や議会もグーグルやアップルなど巨大IT企業の市場支配を問題視しており、今回の判決が当局の対応に影響する可能性がある。

アップルは今月1日、同社を調査していた日本の公正取引委員会との合意で、書籍や音楽、動画配信などの「リーダーアプリ」でアプリ外課金への誘導を認める方針を表明。批判に譲歩する姿勢をみせている。

エピックは昨年8月、アプリ内に独自の決済システムを導入。アップルにアプリを削除されたため、提訴に踏み切った。