【深層リポート】山梨発 問われる安全対策 絶叫売りの富士急ハイランド「ド・ドドンパ」事故(1/2ページ) - 産経ニュース

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深層リポート

山梨発 問われる安全対策 絶叫売りの富士急ハイランド「ド・ドドンパ」事故

富士急ハイランドのジェットコースター「ド・ドドンパ」=山梨県富士吉田市(富士急ハイランド提供)
富士急ハイランドのジェットコースター「ド・ドドンパ」=山梨県富士吉田市(富士急ハイランド提供)

絶叫マシンで知られる山梨県富士吉田市の遊園地「富士急ハイランド」が、安全問題で大きく揺れている。ジェットコースター「ド・ドドンパ」で、昨年12月から頸椎(けいつい)圧迫骨折などの人身事故が相次いでいたことが分かったからだ。事故公表後には、けがを申告する人が100人を超えた。公表が最初の事故から約8カ月経過していたことで、安全に対する姿勢も問われている。

相談130件超

8月20日、県と同社がド・ドドンパで合計4件の人身事故が発生していたことを発表した。その後、同社と県がそれぞれ相談窓口を開設すると、新たに骨折や体の痛みを訴える申し出が相次いだ。

同社は31日に記者会見を開き、30日時点で相談件数が132件に上っていることを明らかにした。治療期間30日以上が見込まれる重傷が10代から50代の男女で計16件あり、そのうち2件で頸椎や胸椎の骨折を確認。比較的軽微な症状の3件も確認しており、重傷を含めた残る100件超の調査を続けている。相談が今後増える可能性も高く、事故状況の確認完了時期の見通しは不明だ。

加速の安全基準なし

事態を重くみて、県と国の事故調査部会は21日から調査を開始。安全対策が十分だったかが焦点だ。

ド・ドドンパは発車から2秒足らずで時速180キロに達する急加速が売り。このため身長や年齢に加え、脊髄、首などに障害がある人は利用できないという制限を設けている。乗車前のアナウンスや係員チェックなどでは、安全ベルト、ハーネスの着用と同時に、頭をしっかりとヘッドレストにつけ、乗車中は下を向かないように注意喚起していたことを、同社は強調する。

こういった遊戯施設の安全については、コースターから落下しないなどの対策は基準があるが、加速そのものに基準や規制はない。同社は外部有識者に同施設を確認してもらい「G負荷は日常に経験する負荷を超えるが、ヘッドレスト、ハーネスが効果的に作用することで、人体の安全範囲を超えることなく、G負荷を受け入れることができる」との結論を得て、安全の根拠としている。

このため、同社としては「事故とド・ドドンパとの因果関係は不明」との姿勢だ。