【浪速風】言葉で表せぬ遺族の痛み - 産経ニュース

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浪速風

言葉で表せぬ遺族の痛み

テロから20年、多くの人々が米ニューヨークの世界貿易センタービル跡地を訪れた(AP)
テロから20年、多くの人々が米ニューヨークの世界貿易センタービル跡地を訪れた(AP)

20年前のきょうは仕事が休みで夜、自宅でテレビを見ていた。突然切り替わった緊急ニュースの映像を、今も鮮明に覚えている。米ニューヨークの世界貿易センタービルに2機の旅客機が突っ込み、2つのビルが炎上して倒壊。現場からの実況中継は、とても現実とは思えなかった

▼テロリストに乗っ取られた4機の旅客機が米国の中枢部に激突するという史上最悪のテロ事件の犠牲者は、日本人24人を含め約3千人。愛する人を突然失った人々の数はその何倍になり、その痛みはいかばかりだろうか

▼同じ年の6月、日本で起きた悲しい事件でわが子を失ったある遺族は、この同時テロの3年後の追悼式典でブルームバーグ市長(当時)が述べた追悼の言葉が「自分の思いにぴったりだ」と話した。「親をなくした子供を孤児という。伴侶をなくした夫を寡夫、妻を寡婦という。子供をなくした親を呼ぶ言葉はない。その痛みを言葉で表すことはできないからだ」