露とベラルーシが大規模演習開始 結束誇示し欧米牽制 - 産経ニュース

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露とベラルーシが大規模演習開始 結束誇示し欧米牽制

ロシアのプーチン大統領(右)とベラルーシのルカシェンコ大統領 =5月、ロシア・ソチ(タス=共同)
ロシアのプーチン大統領(右)とベラルーシのルカシェンコ大統領 =5月、ロシア・ソチ(タス=共同)

【モスクワ=小野田雄一】ロシアと隣国ベラルーシは10日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドに隣接するベラルーシ西部国境などで大規模な合同軍事演習を開始した。

9日にはロシアのプーチン大統領と、ベラルーシのルカシェンコ大統領がモスクワで会談。強権統治を敷く両政権は結束を確認し、人権侵害問題などで両国に制裁を科す欧米側を牽制(けんせい)する思惑だ。

合同軍事演習「ザーパド(西部)2021」は16日までの予定で両国の演習場で行われ、約20万の将兵や80機以上の航空機、約760の地上兵器が参加。両国は「特定の国を想定しておらず、防衛的性格の演習だ」と説明するが、ルカシェンコ氏は「NATOはベラルーシ国境付近で軍備を増強している」と主張しており、欧米側を念頭に置いた演習であるのは明白だ。

8日にはベラルーシ国防省が、ロシア軍の主力戦闘機「スホイ30SM」がベラルーシ西部の空軍基地に到着したと発表。対空戦術研究センターの合同設立に向けた準備の一環だという。

一方、9日のプーチン氏とルカシェンコ氏の首脳会談では、両国が将来的な創設で合意している「連合国家」の実現に向け、金融やエネルギー分野で統合を加速させることを確認。2022年末までにロシアはベラルーシに6億ドル(約650億円)超の融資を行う準備があることも発表された。

ルカシェンコ政権は昨年8月の大統領選をめぐる抗議デモの弾圧や、旅客機を強制着陸させて反体制派記者を拘束した問題、東京五輪での女性選手への強制帰国命令問題などで欧米との関係が極度に悪化し、ロシアに接近。ベラルーシへの影響力を拡大したいロシアも同政権を支援している。