高3少女遺棄事件、浮かぶ夫婦の身勝手な犯行実態 - 産経ニュース

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高3少女遺棄事件、浮かぶ夫婦の身勝手な犯行実態

東京都墨田区に住む高校3年の女子生徒(18)が行方不明になり、遺体で発見された事件は、死体遺棄容疑で逮捕された女(28)が、ツイッターで夫(27)=同容疑で逮捕=と女子高生がやりとりをしていたことに嫉妬心を募らせた末の犯行とみられている。その夫婦の逮捕から1週間あまりが経過。警視庁向島署捜査本部の調べなどからは、夫婦の身勝手で場当たり的な犯行の様子が浮かび上がってきた。(松崎翼、王美慧)

関係に嫉妬

「友達に会いに行く。すぐ戻る」

8月28日午後3時半ごろ、女子生徒は母親にこう伝え、墨田区の自宅を出た。だが、戻ることはなかった。31日、遺体で見つかったのは、自宅から遠く離れた山梨県早川町の物置小屋。背中を4カ所刺され、首にはロープで絞められた跡があった。最も深い傷は18センチで、臓器にまで達していたという。

死体遺棄容疑で逮捕されたのは、群馬県渋川市のいずれも職業不詳、小森章平容疑者と、妻の和美容疑者。夫婦ともに「2人で首を絞め、刺した」と殺害についても認めている。小屋からは凶器とみられる刃渡り19センチのナイフと、ロープが発見された。

事件は、和美容疑者が小森容疑者と女子生徒の関係を疑っていたことに端を発する。小森容疑者は女子生徒と約2年前にツイッターで知り合ったとみられ、今年7月には、都内で2人で会っていた。その後、「ツイッターでのやりとりを妻から嫉妬された」という。

和解一転、殺害

「話し合いをしよう」。夫婦は女子生徒と話し合いの場を持つため、8月28日午後、墨田区内で女子生徒と待ち合わせて車に乗せ、渋川市の自宅に向かった。和美容疑者は車内で、小森容疑者と女子生徒が連絡を取り合わないよう、ツイッターのアカウント削除を求め、2人は応じたという。「女子生徒を解放しようと思った」。28日は、夫婦の自宅で3人で一泊。話し合いは和解の方向に進むかと思われた。

だが、和美容疑者は感情を抑えきれなかった。「気持ちの整理がつかなかった」と翻意し、殺害を決意。小森容疑者に「(殺害を)やるよ」と持ち掛け、小森容疑者も応じた。

事件の発覚を遅らせようと画策していた可能性も高い。夫婦は女子生徒のスマートフォンを取り上げ「サービスエリアに捨てた」と供述。女子生徒の知人男性には、小森容疑者の端末で和美容疑者のツイッターアカウントを使い「大丈夫」などとメッセージを送っていた。犯行後には、小屋に南京錠をかけていた。

反省の色なし

なぜ、小森容疑者は和美容疑者の暴走を止められなかったのか。夫婦の中では、和美容疑者が小森容疑者よりも立場が「上」だった可能性もあるが、捜査幹部は「殺害を持ち掛けられても否定することもなく、2人で高校生に手をかける卑劣な犯行に及んだ。(殺害を)無理やりやらされたというのは通らない」と強調する。

これまで、夫婦はともに事件の全容を語らず、反省の色はないという。