フランス 130人死亡のパリ同時テロの裁判開廷 唯一生存の実行犯、憎悪むき出し 「IS戦士」と認める - 産経ニュース

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フランス 130人死亡のパリ同時テロの裁判開廷 唯一生存の実行犯、憎悪むき出し 「IS戦士」と認める

8日、パリの裁判所近くで警備に当たる警官ら(ロイター)
8日、パリの裁判所近くで警備に当たる警官ら(ロイター)

【パリ=三井美奈】フランスで8日、130人が死亡した2015年11月のパリ同時多発テロの裁判が始まり、実行犯のうち唯一の生存者、サラ・アブデスラム被告(31)が出廷した。仏報道によると、「アラーのほかに神なし、と証言する」と述べ、裁判への憎悪をむき出しにした。

この事件ではイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出しており、同被告は冒頭の人定質問で、「父母の名は関係ない。イスラム国の戦士になるため、すべての職を捨てた」と帰属を認めた。拘置中は「犬扱いされた。死後、蘇って仕返してやる」と叫び、裁判長に「これは宗教裁判ではない」と制される場面もあったという。

裁判の被告は計20人。このうち、米軍のテロ掃討により中東で死亡したとみられるISメンバーら6人は欠席裁判となる。公判は、少なくとも9カ月間続き、オランド前大統領も証人として出廷する予定。裁判所はノートルダム大聖堂に近いパリ中心部にあり、8日はテロ警戒で周囲に厳戒体制が敷かれた。

この事件では、フランスやベルギー在住のイスラム教徒らが実行犯となり、パリのバタクラン劇場や飲食店、郊外の競技場が自爆や銃撃の標的となった。アブデスラム被告は自爆しないまま逃走し16年、ベルギー潜伏中に逮捕された。事件はフランス国内で起きた最悪のイスラム過激派テロとなり、裁判の様子は録画保存される。遺族や被害者の傍聴用にネットを通じた法廷の音声配信も導入された。