米成長「わずかに鈍化」 FRB、デルタ株や部品不足で - 産経ニュース

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米成長「わずかに鈍化」 FRB、デルタ株や部品不足で

ワシントンにある米連邦準備制度理事会(FRB)の外観(共同)
ワシントンにある米連邦準備制度理事会(FRB)の外観(共同)

【ワシントン=塩原永久】米連邦準備制度理事会(FRB)は8日公表した全米12地区の連邦準備銀行の景況報告(ベージュブック)で、7月初めから8月に経済成長が「わずかに鈍化した」と判断した。新型コロナウイルスのデルタ株流行や、半導体の調達難などの悪影響が出ており、前回7月の報告で「一段と強まった」とした景気判断を下方修正した。

報告は「(景気拡大が)緩やかなペース」へと鈍化したと指摘。デルタ株の感染拡大により外食や観光業が減速したことや、自動車販売が半導体不足にともなう在庫減少で伸び悩んだことなどを理由に挙げた。

雇用は「全般的に増加が続いた」とする一方、全地区で「大規模な労働者の不足」が起きており、一部地区では賃金上昇が加速しているとした。

物価は高い水準で推移したままで、半数の地区は物価上昇が「強い」と指摘。鉄や金属、運送費などの値上がりが目立つという。

各地区からの報告では、企業がデルタ株への警戒感を強める姿が浮かび上がった。「観光への支出が鈍化した」(シカゴ地区)との声や、「個人消費が横ばいになった」(ニューヨーク地区)との指摘もあった。

FRBは年内にも量的金融緩和策を縮小する検討をしている。報告は今月21~22日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)の討議資料になる。8月の就業者数が増加の勢いを欠き、縮小着手は11月以降になるとの見方が強まっている。