警察庁は9日、東京五輪・パラリンピック大会の警備結果を公表した。テロや運営を妨害するサイバー攻撃はなかった。松本光弘長官は同日の記者会見で「重大な違法行為の発生を抑止し、安全かつ円滑な運営に寄与できた。今回の経験を今後の警察活動に生かしたい」と述べた。
大会に関連する事件は9件あった。五輪開会式の7月23日、会場近くで抗議活動中の過激派「中核派」の男を警察官への公務執行妨害容疑で逮捕するなど、計12人を摘発した。
競技会場を管轄する9都道県警は全国の特別派遣部隊を加え計約5万9900人を動員した。警視庁と北海道警に派遣された1万1800人のうち、122人が新型コロナウイルスに感染したが、交代要員で警備に当たるなどした。