米、核協議停滞でいら立ち ブリンケン氏、イランを牽制「時間無限でない」 - 産経ニュース

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米、核協議停滞でいら立ち ブリンケン氏、イランを牽制「時間無限でない」

8日、ドイツのラムシュタイン米空軍基地で、記者会見するブリンケン国務長官(AP)
8日、ドイツのラムシュタイン米空軍基地で、記者会見するブリンケン国務長官(AP)

【ワシントン=大内清】ブリンケン米国務長官は訪問先のドイツで8日、イラン核合意の修復に向けた同国との間接協議が停滞していることについて、「時間は無限ではない」と述べ、イラン側が協議再開を引き延ばしていることへのいらだちをあらわにした。イランで8月に発足した反米保守強硬派のライシ政権が核合意から逸脱した核開発を続ける中、協議打ち切りの可能性も示唆して牽制(けんせい)した。

イランをめぐっては、核合意の順守状況を検証する国際原子力機関(IAEA)が今月7日、イラン側による制限で査察や検証作業が「著しく損ねられている」とする報告書をまとめ、懸念を表明した。

協議再開についてイランのアブドラヒアン外相は1日、新政権の政策を取りまとめるために「2~3カ月かかる」と述べていた。これに対してブリンケン氏は8日、マース独外相との共同記者会見で、「(米国が)合意に復帰することで得られる利益がなくなる地点に近づきつつある」と指摘。マース氏は、アブドラヒアン氏との電話会談で迅速な協議再開を促したと説明した。

IAEAの推定によると、イランは8月30日時点で2441・3キロの濃縮ウランを貯蔵。核兵器級に一気に近づく濃縮度60%は10キロに上り、5月時点の約4倍に増加した。

バイデン米政権は、トランプ前政権が一方的に離脱した核合意への復帰を目指し、ウィーンでイランとの間接協議を重ねてきたが、6月の同国大統領選で保守強硬派のライシ師が当選したことを受けて協議は中断されている。