米中枢同時テロ20年 「歴史として若者に伝える」 9・11記念博物館チャーニン副館長 - 産経ニュース

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米中枢同時テロ20年 「歴史として若者に伝える」 9・11記念博物館チャーニン副館長

8日、オンラインで外国メディアの取材に応じる「9・11記念博物館」のチャーニン副館長(平田雄介撮影)
8日、オンラインで外国メディアの取材に応じる「9・11記念博物館」のチャーニン副館長(平田雄介撮影)

2001年9月11日の米中枢同時テロから20年となるのを前に、東部ニューヨーク市にある追悼施設「9・11記念博物館」のクリフォード・チャーニン副館長が8日、産経新聞などの取材に応じた。同時テロ後生まれの人口が7500万人となり米国民の2割を占める中、風化を防ぐため、当事者の記憶や記録を「歴史として若者に伝える教育プログラムの充実に力を入れている」と語った。

同時テロでは2977人が亡くなり、同館は、その記録を継承し生存者や遺族が交流する場として、最多の犠牲者が出た世界貿易センター(WTC)ビル跡地に11年9月開館した。チャーニン氏は当初から展示の制作などに携わってきた。

同氏は「今年は20年を振り返り、現在地や今後の方向性を立ち止まって考える節目の年だ」と語り、「同時テロ後の混乱を乗り越えた人たちの復活力は、昨年から続く新型コロナウイルス禍も最終的に克服できるというメッセージになる」と強調した。

同館の設立準備に参加した05年には「同時テロの記憶を持たない世代が来館するようになり、毎年増えていくことを想像できていなかった」と明かし、「歴史として同時テロを学び、次代への継承者となる若者向けの展示のあり方を模索している」として、学校の授業で活用してもらうオンライン・プログラムの充実などの取り組みを紹介した。

また、同時テロを振り返る人の「99・9%が当日の雲一つない青空を語る」と述べ、今月11日の朝に空の写真を撮り「9・11を決して忘れない」という言葉などとともに会員制交流サイト(SNS)に投稿してもらうことで連帯を示す企画に「世界中の人に参加してほしい」と呼びかけた。

同館は、民間機を乗っ取った実行犯の当日の動きや首謀者である国際テロ組織アルカーイダ指導者、ウサマ・ビンラーディン容疑者を米軍特殊部隊が殺害した作戦の詳細も展示。これまでに190を超える国や地域から約1770万人が訪れている。

同時テロではWTCのビル2棟と首都ワシントン郊外の国防総省にそれぞれハイジャック機が衝突。ホワイトハウスや連邦議会を狙ったとされる別の1機は乗員・乗客の抵抗により東部ペンシルベニア州に墜落した。(ニューヨーク 平田雄介)