二階派・石破派、衆院選共闘に不安要素 埼玉7区 - 産経ニュース

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二階派・石破派、衆院選共闘に不安要素 埼玉7区

次期衆院選に向け、街頭で訴えを重ねる自民党新人の中野英幸氏=8日午後、埼玉県川越市(中村智隆撮影)
次期衆院選に向け、街頭で訴えを重ねる自民党新人の中野英幸氏=8日午後、埼玉県川越市(中村智隆撮影)

混戦模様の自民党総裁選(17日告示、29日投開票)をめぐる攻防は、次期衆院選で「挙党一致」の体制を構築できるかにも影響を与える。二階派(志帥会)と石破派(水月会)の所属議員の地盤が重なる衆選埼玉7区では、総裁選の構図によって支援者が割れる可能性が浮上し、関係者は気をもんでいる。

「総裁選で新型コロナウイルス対策を総括し、出口戦略を国民的に議論しないといけない!」

埼玉7区に立候補を予定する自民党新人で県議の中野英幸氏(60)は8日、埼玉県川越市の商業施設前で演説し、買い物客らに訴えかけた。「皆さんの声を寄せてほしい。一緒に新しいリーダーを選ぼう」とも強調し、国民に広く支持される新総裁を選ぶことへの意欲をアピールした。

自民党は次期衆院選で、7区の現職で石破派の神山佐市氏(67)を比例代表北関東ブロックに転出させ、二階派の中野氏を擁立すると決めた。両氏は平成29年の衆院選の際も公認争いを演じ、中野氏が折れた格好になったが、二階派を率いる二階俊博幹事長の裁定で今回は中野氏を立てることになった経緯がある。

因縁を抱えた間柄である両氏は、次期衆院選に向けて一緒に支援者回りをするなどして共闘体制の演出に腐心してきた。

しかし、総裁選の情勢次第では両氏の間に再び溝が生じかねない。石破派の石破茂元幹事長が総裁選への出馬を検討しており、立候補に踏み切った場合、神山氏と中野氏の支持動向が割れる可能性があるからだ。

神山氏周辺は「石破氏の意思を尊重した上で派閥でおおむね一致して対応するだろう」との見通しを示し、二階派と方針が異なる場合は「それぞれ行動する」。中野氏は「派閥の意見を参考に市民の声も入れながら自身で対応を判断する」と説明し、神山氏と違う対応になった場合は「お互いの立場で割り切って戦わざるを得ない」と話す。

党関係者が懸念しているのは、両氏の支援者に距離が生じて衆院選でしこりとなることだ。7区は中野氏と立憲民主党現職の小宮山泰子代議士会長(56)の一騎打ちとなる公算が大きい。「非自民票」が分散しにくい構図の選挙で自民党支持層が浮足立てば命取りになりかねない。

自民党県連関係者は「中野氏と神山氏がそれぞれ集めてきた党員がいる。総裁選で票が分かれる可能性はある」と指摘する。

中野氏は「総裁選の対応が衆院選の協力関係に影響することはない」と断言し、こう続けた。

「意見が割れても最後は団結するのが自民党の一番いいところだ」(中村智隆)