愛知県犬山市の2つの市立中学校で、計11人の教諭が生徒に対し、新型コロナウイルスワクチンを接種したかどうか挙手させて確認していたことが8日、分かった。市教育委員会がホームページで明らかにした。
市教委は「ワクチン接種について、個々の意向が必ずしも尊重されず、同調圧力を生む恐れがあり、差別につながりかねない不適切な行為だ」として、謝罪のコメントを出した。
市教委によると、教諭らは8月の登校日や9月の授業時に、感染拡大防止やワクチン接種後の対応などについて話す際に、生徒に挙手をさせていた。いずれも「副反応などで体調に留意する必要があるかどうか把握する目的だった」と説明しているという。
複数の保護者から問い合わせがあり、市教委が市立の全小中学校を対象に調査した。市教委は各家庭に直接謝罪し、学校現場で再発防止を徹底するとしている。犬山市では7月から12歳以上の希望者を対象にワクチンを接種している。