【日光東照宮外伝】眠り猫 眠っているからこそ「平和の象徴」に(1/3ページ) - 産経ニュース

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日光東照宮外伝

眠り猫 眠っているからこそ「平和の象徴」に

日光東照宮で人気の国宝「眠り猫」。眠っていることで「平和」を象徴しているという=栃木県日光市(佐久間修志撮影)
日光東照宮で人気の国宝「眠り猫」。眠っていることで「平和」を象徴しているという=栃木県日光市(佐久間修志撮影)

世界遺産に登録された日光東照宮(栃木県日光市)の数ある彫刻の中で、最も有名で多くの参拝客に愛されている国宝「眠り猫」。なぜ猫は眠っていなければならないのか。平和のシンボルとなった由来を探った。

眠り猫は、徳川家康公の墓所がある奥社への参道入り口、東回廊潜り門に掲げられている。牡丹(ぼたん)の花の下で眠っているとされる猫の彫刻だ。

東照宮以外の神社にある猫の彫刻の多くは目を開いている。たとえば、大崎八幡宮(仙台市)の拝殿内部にある「睨(にら)み猫」の彫刻は、「『牡丹の花に羽を休めている蝶を狙う猫』という構図で、富貴長寿の吉祥の図柄と言われています」(同八幡宮のホームページより)。

中国では、牡丹は富貴の花として知られている。猫と蝶はそれぞれ、中国語の「老年」と似ており、長寿の象徴として親しまれているという。

猫と雀は共存共栄

しかし東照宮の眠り猫は目を閉じており、しかも蝶がいない。東照宮、大崎八幡宮のいずれの作品も伝説上の名工・左甚五郎のモデルとなった人物が手掛けたとされている。なぜ、このような違いがあるのだろうか。