タリバン暫定政権発表 「イスラム統治」始動を宣言 - 産経ニュース

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タリバン暫定政権発表 「イスラム統治」始動を宣言

【シンガポール=森浩】アフガニスタンの実権を握ったイスラム原理主義勢力タリバンは7日夜、首都カーブルで記者会見を開き、暫定政権の閣僚を発表した。最高指導者のアクンザダ師は声明を発表し、「新政権はイスラム法を守るため全力を尽くす」と宣言した。暫定政権に国内諸勢力の有力者や女性は含まれず、国際社会が求めた「包括的政府」には遠い。各国による政権承認にも影響しそうだ。

アクンザダ師は声明で、イスラム法に抵触しない限り、国際法を順守し、教育の権利などを守ると主張した。一方、暫定政権では旧タリバン政権(1996~2001年)で女性の弾圧や娯楽の禁止などを主導した勧善懲悪省が復活する。イスラム法の極端な解釈に基づく恐怖政治が再来する可能性が高まっている。

7日に発表された閣僚は約30人で、タリバンの中心メンバーが独占した。首相代行には旧タリバン政権で副首相職を務め、初代最高指導者オマル師の側近だったアフンド師が就任する。副首相代行には穏健派とされる政治部門トップのバラダル師が、国防相代行にはオマル師の息子のヤクーブ師が就く。

治安維持を担当する内相代行は最強硬派「ハッカニ・ネットワーク」を率いるシラジュディン・ハッカニ師が務める。米国は同派をテロ組織として認定し、ハッカニ師の身柄確保につながる情報に最高500万ドル(約5億5000万円)の報奨金を設定している。

記者会見でムジャヒド報道官は、「(人事は)すべて暫定的なものだ」と強調し、タリバン以外の勢力からの入閣に含みを残した。国際社会の反応を見つつ、軌道修正を図る可能性がある。ムジャヒド氏によると、8日に暫定政権の実務が始まる見通し。