石破氏去就焦点 党員票を左右、総裁選の構図に影響 - 産経ニュース

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石破氏去就焦点 党員票を左右、総裁選の構図に影響

自民党石破派の会合を終えた石破元幹事長=7日正午ごろ、国会
自民党石破派の会合を終えた石破元幹事長=7日正午ごろ、国会

自民党総裁選(17日告示、29日投開票)で石破茂元幹事長の去就が焦点に浮上している。出馬に踏み切れば、立候補の意向を示している河野太郎ワクチン担当相との間で党員・党友票の争奪戦が予想される一方、不出馬で「河野氏支援」を打ち出せば知名度の高い両氏の共闘となる。選挙の流れが決まりかねず、岸田文雄前政調会長や高市早苗前総務相らの戦略にも影響を与えることになる。

「国民や党員の声を聞き、国や国民のために何をすべきかが大事だ」。石破氏は7日の石破派(水月会、17人)会合で、総裁選についてこう述べるにとどめた。出席者は「河野氏支持」「石破氏出馬」「石破氏に対応一任」などの意見を表明。石破氏は河野氏支持も視野に入れつつ、慎重に進退を判断する構えだ。

河野氏支持が選択肢となる背景には、河野氏の政治姿勢に共鳴する議員もいる上、共闘効果への期待がある。共同通信社が4、5両日に行った世論調査で、次期首相にふさわしい人物を尋ねたところ、自民支持層の37・1%が河野氏、23・3%が石破氏と回答。知名度の高い両氏が組めば、党員票の奪い合いを回避でき、総裁選を有利に戦えるとの思惑がある。

また、石破氏は長期政権を築いた安倍晋三前首相と折り合いが悪く、石破派中堅は「正直、『非主流派』暮らしへの疲れもある」と打ち明ける。別の石破派議員は「連携すれば河野氏の勝利でチェックメイト(詰み)だ」と強調。河野氏を支持する麻生派(志公会、53人)の議員も「単純な足し算にはならないだろうが、石破派が支援してくれるならばありがたい」と語る。

とはいえ、過去4回の総裁選に敗れ、今回も石破氏が撤退すれば、求心力がいよいよ低下するとみる向きもある。石破氏は周囲に「出馬に必要な20人の推薦人はしっかり集まっている。準備はできている」と漏らし、なお出馬の可能性を排除していない。

両氏の連携の行方に、岸田氏は6日のインターネット番組で「関心は持っているが、やるべきことを淡々とやる。今はそこに尽きる」と語った。

石破氏は、河野氏が所属する麻生派会長の麻生太郎副総理兼財務相とも距離がある。河野氏にとって、石破氏との接近は遠心力が働き、長年党を引っ張ってきた安倍氏や麻生氏と決定的な溝を生む可能性もある。(奥原慎平、児玉佳子)