【国民の自衛官(1)】訓練徹底「想定外」に備え 陸自第1飛行隊・岡崎正典3等陸佐  - 産経ニュース

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国民の自衛官(1)

訓練徹底「想定外」に備え 陸自第1飛行隊・岡崎正典3等陸佐 

日々の訓練が任務に生かされるという岡崎正典3等陸佐(陸自提供)
日々の訓練が任務に生かされるという岡崎正典3等陸佐(陸自提供)

陸上自衛隊のヘリ操縦士として23年間、全国の空を飛び、34件もの災害派遣に従事してきた。飛行時間4800時間という記録は陸自屈指。「どんな想定外の事態が起きても、普段の訓練を徹底していれば冷静に対処できる」と話す。

京都府京田辺市出身。中学生のとき、テレビで人命救助に当たる自衛隊ヘリを目にしたのを機に「自分も操縦桿(かん)を握ってみたい」と思い、昭和62年に少年工科学校(現・高等工科学校)に入学した。平成10年に任務で初めて飛んで以来、無事故飛行を続けている。

自身が経験した災害現場で特に印象に残るのが、平成27年9月の関東・東北豪雨。鬼怒川堤防の決壊で、茨城県常総市の商業施設の屋上に被災者が多数残されているとの情報が入り、救助に向かった。当初は一人一人をつり上げて助け出す計画だったが、現地に着くと救助対象が100人以上に上ることが分かった。

機体をぎりぎりまで降下させ、ホバリング状態の機内に直接乗り込んでもらう方法に切り替えたことで、短時間での全員救出に成功した。安全な公園まで搬送した後、被災者の1人がヘリに向かって何度も頭を下げていた姿が今も目に焼き付いている。

現在は立川駐屯地を拠点とする第1飛行隊で副隊長を務めながら、教官として後進の育成に当たる。「教える度に上達する若手隊員を見ると心強くなる」。隊員の技量向上のため、今後も全力を尽くすつもりだ。

(竹之内秀介)

<第19回国民の自衛官>  主催・フジサンケイグループ / 主管・産経新聞社 / 協力・防衛省 / 特別協賛・航空新聞社 / 協賛・日本防衛装備工業会、防衛懇話会、タカラベルモント、ユニオン、リコルディ