上智大生殺害9日で25年、遺族が現場で献花「早期解決願う」 - 産経ニュース

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上智大生殺害9日で25年、遺族が現場で献花「早期解決願う」

東京都葛飾区柴又で平成8年9月、上智大4年の小林順子さん=当時(21)=が自宅で殺害され、放火された事件から9日で25年となるのを前に、遺族らが7日、現場跡地で献花式を行い、犯人逮捕を願った。

花を手向け、手を合わせた父親の賢二さん(75)は「人生の3分の1を被害者遺族として過ごしてきた。途方もない時間だった」とした上で「時効撤廃で人の命を奪った犯人は一生逃げ切ることはできない。事件の早期解決を願う」と力を込めた。

【上智大生殺害事件25年】事件現場で手を合わせる小林賢二さん=7日午後、東京都葛飾区(桐山弘太撮影)
【上智大生殺害事件25年】事件現場で手を合わせる小林賢二さん=7日午後、東京都葛飾区(桐山弘太撮影)

献花式後、現場近くの京成金町線柴又駅前では、賢二さんや未解決殺人事件の遺族らでつくる「宙の会」のメンバーらが街頭に立ち、地元住民らに情報提供を呼びかけた。賢二さんは犯人の血液型や特徴などを記したパネルの隣に立ち、「皆さんの温かさと勇気が、事件解決に結びつくかもしれない」と訴えた。

亀有署捜査本部は今年8月、事件直前に現場近くにいた不審者の男の目撃情報が新たに寄せられたとして似顔絵を公開。50~60代で身長150~160センチくらい。つり目で、やせ形で、黒い傘を持っていたという。

これまで捜査には延べ約11万2000人の捜査員が投入され、亀有署捜査本部には1600件余りの情報が寄せられたが、事件から25年、今も容疑者特定には至っていない。

事件は平成8年9月9日午後3時50分ごろから午後4時40分ごろに起きたとされる。当時は昼すぎから強い雨が降り続いていた。

午後4時40分ごろ、小林賢二さん方から出火し、木造2階建て住宅約90平方メートルを全焼。2階の小林さん夫妻の寝室から次女の順子さんの遺体が見つかった。

順子さんは首を刺されており、死因は失血死。口と両手、両足を粘着テープで縛られ、両足にはストッキングも結ばれていた。その結び方は特殊で、造園業者らが使う「からげ結び」と判明している。

両手には、抵抗した際にできる刃物による傷「防御創」が多数確認された。着衣の乱れはなく、順子さんは布団の上に寝かされ、上半身には掛け布団がかけられていた。布団は出張中の小林さんが帰宅後、すぐ休めるように敷いていたものだったとされる。

布団や容疑者が火を付けるために使ったとみられる仏壇のマッチ箱(玄関に置かれていた)からは、容疑者のものとみられるA型の血液が検出された。

順子さんは事件の2日後に米国留学を控え、母親が午後3時50分ごろ、パートに出掛けて以降は1人だった。預金通帳や、留学で用意していたトラベラーズチェック、現金は手付かずだったが、小林さんが1階の戸棚に保管していた旧一万円札がなくなっていた。

事件では、小林さん方の様子をうかがう不審な人物の目撃情報もあるが、特定には至っていない。捜査幹部は「事件を解決するまで、決して諦めない」と話している。

情報提供は亀有署捜査本部(03・3607・9051)。