若手議員、派閥締め付けNO 自民党総裁選「選挙の顔」熱望 - 産経ニュース

メインコンテンツ

若手議員、派閥締め付けNO 自民党総裁選「選挙の顔」熱望

派閥を越えた自民党若手議員の会合=7日午後、東京・永田町の自民党本部(酒巻俊介撮影)
派閥を越えた自民党若手議員の会合=7日午後、東京・永田町の自民党本部(酒巻俊介撮影)

自民党総裁選(17日告示、29日投開票)は、衆院当選3回以下の若手議員の動向が情勢を左右しそうだ。党所属衆院議員の半数近くを占め、選挙基盤が弱い議員が目立ち、菅義偉首相に代わる衆院選の「顔」を見定める構えのため、派閥による締め付けは難しい。総裁選が派閥の存在感低下や世代交代を促し、党内力学が変わる可能性もある。

自民党の派閥横断の衆院当選3回以下の議員は7日、党本部で会合を開き、総裁選のあり方や党改革について議論した。オンラインを含め約70人が出席し、今後は会として行動することを決めた。

活動の趣意書では総裁選について「徹底した政策論争を戦わせ、その議論を踏まえて国会議員や党員が自由な判断により次のリーダーを選ぶことが重要だ」とし、自主投票を主張した。

細田派(清和政策研究会、96人)の福田達夫氏は「地元で『密室政治、長老政治ではないか』『派閥で物事が決まっていないか』という厳しい意見をいただいていると思う」と述べ、自浄作用を発揮すべきだとの認識を示した。総裁選の候補者に派閥を政策グループとして再定義することや、政務調査会改革などの党改革を求める方針だ。

派閥幹部らは若手の動向を注視している。総裁選に投票権を持つ自民の議員は383人で、そのうち衆院議員は275人。この約45%に当たる126人が当選3回以下のためだ。自民が政権を奪還した平成24年衆院選の初当選以降、逆風下の選挙の経験がないため、選挙基盤が弱いとされる。

新型コロナウイルス対策への批判を受けて内閣支持率が下落を続け、若手には「菅首相では選挙を戦えない」「菅首相以外なら誰でもよい」という「パニック」(重鎮)に似た空気が広がり、衆院選前の総裁選実施を求める声が高まった。若手が選挙向けの候補に雪崩を打つ可能性もある。派閥で意思決定をしても若手が反発すれば内紛になりかねず、自主投票を検討している派閥もある。

一方で、若手の動きが選挙目当てと受け取られれば、手痛いしっぺ返しを食らいかねない。麻生派(志公会、53人)の山田賢司氏は7日の会合で「選挙に勝てる顔にしてくれということではない」と述べ、政策議論を通じて国民の理解を得ることが目的だと強調した。(沢田大典)