【異論暴論】正論10月号好評販売中 続・令和の安全保障考 備えよ「国家最悪の危機」 - 産経ニュース

メインコンテンツ

異論暴論

正論10月号好評販売中 続・令和の安全保障考 備えよ「国家最悪の危機」

ロバート・D・エルドリッヂ氏
ロバート・D・エルドリッヂ氏

近い将来、中国が台湾侵攻へと動いた場合に日本はどう対処するのか、一般社団法人「日本戦略研究フォーラム」が自衛隊元最高幹部や元政府高官を集めて実施したシミュレーション結果を本誌編集部がまとめた。現行の法律を熟知した参加者による予行演習だけに、日本に何ができないのかも浮き彫りになった。とりわけ日本がサイバー攻撃を受けた場合の脆弱(ぜいじゃく)性は目を覆うばかりだ。台湾にいる邦人をどう救出するかもさることながら、中国にいる邦人が〝人質〟になりかねない懸念も浮上。邦人救出にあたっては先島諸島(石垣島、宮古島など)の空港を自衛隊機が使えないこともネックになる。そもそも台湾有事となれば先島諸島が巻き込まれる恐れも多分にあり、住民約10万人を避難させねばならないが、それには「十数日から二十日かかる」という。浮かび上がった諸課題が「本番」を前に解決されることを願いたい。

何よりも、中国に手を出させないことが一番だ。9月号に続き、安倍晋三前首相、岩田清文元陸上幕僚長、兼原信克元内閣官房副長官補の3氏は、中国に勝てるだけの軍事力を保持することで習近平氏の暴発を抑止すべきだと訴える。国防は、自衛隊だけが担うものではない。また武漢ウイルス禍のような事態にどう備えるべきか。「国家最悪の危機に対して何をどこまで準備しておくか、国家百年の計として国民一人ひとりが真剣に向き合うことが不可欠」(岩田氏)なのだ。

元在沖縄米海兵隊政務外交部次長のロバート・D・エルドリッヂ氏は、中国の台湾侵攻に向けた能力は高まっていると分析。台湾有事で台湾軍や米軍、自衛隊が血を流す前に「政治家が汗を流す必要がある」として、必要な法整備ができない政治家を国政に送るべきではないと主張する。(溝上健良)

発行:産経新聞社。定価900円。定期購読(年間9480円、送料無料)は富士山マガジンサービスまで。 フリーダイヤル 0120・223・223