県職員自殺、訴訟和解へ 過重労働が原因

神奈川県庁の男性職員=当時(37)=が平成28年に自殺したのは過重労働などが原因だとして、遺族が県に損害賠償を求めた訴訟を巡り、黒岩祐治知事は6日、長時間労働があったと認め、横浜地裁が示した和解案を受け入れると表明した。8日の県議会に和解金1億円を盛り込んだ補正予算案を提出し、10月15日に採決の見通し。

黒岩知事は記者会見で「私もよく知る職員で優秀だった。過重な業務に起因し、遺族に心からのお悔やみとおわびを申し上げる」と謝罪した。

訴状では上司からパワハラを受けたとも主張したが、黒岩知事によると、和解案にはパワハラの認定は盛り込まれていない。

訴状によると、男性は06年に入庁。28年4月から財政課で予算編成を担当した。時間外労働時間は「過労死ライン」を上回り、同7月は約201時間、8月は約185時間だった。9月に鬱病となり、11月に自殺。19年4月に公務災害と認定された。

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