【書評】『あの日ジョブズは』片山恭一文、小平尚典写真 - 産経ニュース

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書評

『あの日ジョブズは』片山恭一文、小平尚典写真

生まれてすぐ両親に捨てられ、養父母に育てられた男の一筋縄ではいかない人生、世界を変えてしまった人生に迫る作品だ。

スティーブ・ジョブズは米アップルの創業者の一人。著者の片山恭一氏は、ジョブズに決定的に欠けているのは、「ともに味わう」ことではなかったかと指摘し、それは対人関係における情緒の欠落、さらには自分が変わるかわりに世界や他人を変えてしまおうという志向につながっていったと見る。作家の直感は、誰も書きえなかった孤独な姿を描き出す。ジョブズの強い意志と孤独をとらえた小平尚典氏のモノクロ写真も素晴らしい。(ワック・1650円)