【産経抄】9月5日 - 産経ニュース

産経抄

9月5日

水の世界には、水の言葉がある。そう言ったのは劇作家の寺山修司だった。

▼長詩『地獄篇』の一節を思い出す。〈水の言葉では…涙は一ばん小さな海なんです〉。うれし涙、悔し涙、感涙、悲涙。世界で最も小さな海には一つとして同じ色がないことを、この夏、多くの若者たちに教わった。東京パラリンピック競泳男子の表彰式で、ある日本人選手の頰を伝った大粒の涙は、いまも忘れ難い。

▼100メートルバタフライ(視覚障害S11)を制した、全盲の木村敬一選手(30)である。国旗掲揚に合わせた君が代に感極まり、声を潤ませた。「国歌を聞けるのは金メダリストの特権だと思う。頑張ってきた証しがこうして形になってすごく幸せです」。4度目となるパラで、ようやく手にした金メダルだった。悲願という涙の塩はどんな味だったろう。

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