【編集者のおすすめ】『富士ソフト創業者・野澤宏の「変化の時を生き抜く」』村田博文著 運命変えた「運」と「決断」 - 産経ニュース

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『富士ソフト創業者・野澤宏の「変化の時を生き抜く」』村田博文著 運命変えた「運」と「決断」

システムインテグレーター(情報サービス企業)の業界は再編の歴史。かつては輝きを放っていた独立系企業も、今は多くが大手グループに組み込まれています。そんななか、2020年に創業50周年を迎えた富士ソフトは、独立系最大手のITソリューションベンダーとして存在感を示し続けています。

自動車などモノづくりに欠かせない組み込みソフト、金融系システム、ペーパーレス化を促す会議システム、コミュニケーションロボット開発、バイオ・医療関連まで、幅広い事業領域をカバーする同社を築いたのが、創業者で現在取締役相談役の野澤宏氏。

本書は、著者が野澤氏や関係者への取材を通じて、富士ソフトが歩んできた波乱の道のりを紹介したものです。

例えば、こんなエピソードがあります。野澤氏がコンピューターに可能性を感じて、勤めていた上場企業を辞めてプログラミングを学ぼうと専門学校を訪ねたところ、そこで働いていた先輩から「講師にならないか?」と誘われ、講師を務めることになったのです。

ここで遠慮したりせずに、覚悟を決めて飛び込んだことが野澤氏の運命を変え、起業への道を開きました。起業には「運」と「決断」が大事だと思わされます。

本書からは野澤氏の事業に懸ける思い、執念のようなものを読み取っていただけるのではないかと思います。起業している方、あるいは目指す方々にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

(『財界』編集部デスク 大浦秀和)