【ソウルからヨボセヨ】政権の末期症状とは - 産経ニュース

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ソウルからヨボセヨ

政権の末期症状とは

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の師匠である盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の政権末期にこんなことがあった。政権批判に業を煮やした盧氏が政府庁舎内の記者室を閉鎖し記者たちを追い出してしまったのだ。記者たちは庁舎近くのビアホールの一室を借りて原稿を書いていたが、そのビアホールが筆者の行きつけだったので激励のケーキを差し入れたこともある。

豪気の盧氏は日ごろ「記者にメシを食わせてもろくなことはない」といって当局者の記者接待にも批判的だった。しかし若手の反米・革新派として、大統領当選直後には似た傾向のハンギョレ新聞に「お世話になりました」とばかりお礼参りしている。

大統領当選者が特定の新聞社を訪問するのは全く異例だったが、そんな盧氏も政権末期には対米関係改善など現実路線に転じ、仲良しのハンギョレ新聞とも対立するようになった。今、そのハンギョレ新聞が今度は文政権を批判し対立が始まっている。

政権与党がゴリ押ししている〝言論改革法〟に反対の論調を展開しているからだ。法案はマスコミの政権批判を押さえ込むのが狙いというのが大方の見方で、内外から批判の声が上がっている。左翼・革新政権にとってはハンギョレ新聞との対立は鬼門のはずなのに。これ、政権の末期症状かもしれない。(黒田勝弘)