菅首相退陣に群馬知事「極めて残念」 - 産経ニュース

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菅首相退陣に群馬知事「極めて残念」

群馬県の山本一太知事(柳原一哉撮影)
群馬県の山本一太知事(柳原一哉撮影)

菅義偉首相(自民党総裁)が総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補しない意向を表明したことに、群馬県内で驚きの声が上がった。

3日夕、県庁内で取材に応じた山本一太知事は「本当に驚いたし極めて残念」と語った。首相はじめ河野太郎ワクチン担当相らとのパイプを県政に生かし、県営ワクチン接種センター設立などを進めてきただけに「県が全国有数の接種率に至ったのも支援してくれた菅総理のおかげ。来週早々にも上京し、報告する予定だった」と惜しんだ。

1年余で幕を引くことになる菅政権には、「コロナ禍という未曾有の事態は誰が首相でも本当に大変だった。その中で自衛隊を投入しての『1日100万回』というワクチン接種推進やデジタル庁設置など、強い実行力やリーダーシップを発揮された」と評価した。

次の総裁には「大胆で迅速な対策をうち出せる発想力と決断力、胆力のある人を望む」とした上で、30年来の盟友という河野担当相の名を挙げ「もし出馬するなら、彼以外の選択肢はあり得ない」と語り、強く支持する考えを示した。

■場当たり的との声

医療業界や産業界からはねぎらいの声が上がる一方で、不満の声も出ていた。

ワクチン接種や感染防止対策に追われる県医師会の須藤英仁会長は、「経験したことのないコロナ対応に取り組まれ、正解がない中で本当に大変だったと思う」とおもんぱかった。また、「全体的には見通しが少し甘かったと感じるが、残りの任期までがんばっていただきたい」と話した。

県旅館ホテル生活衛生同業組合の阿部剛副理事長は、「観光業界にとって支援策の『Go Toトラベル』などの取り組みでよくやってもらった」とする一方で、「稼ぎ時に緊急事態宣言を出すなど場当たり的だった。時期を上手にずらせたのではなかったかとも思う」と不満も口にした。

■協力金継続を要望

県飲食業生活衛生同業組合の深堀達義理事長は、飲食業がコロナ禍で営業時間の短縮や休業などの対応に追われる状況下で、「休業補償など精いっぱいやっていただいた」と感謝したうえで、「(新政権には)協力金の支援などは継続してもらいたい」と強調した。

県中小企業団体中央会の吉田勝彦会長は、コロナ禍で中小企業が需要減に苦しむ中、「雇用調整金や補助金などの対応をよくやってくれた」とする一方、「国民に対する説得力がなく首相としての手腕は疑問を感じていた」と語った。

■批判はかわいそう

県民からもさまざまな声が聞かれた。

前橋市内に住む63歳男性からは「何をやっても批判されてかわいそうだった。新総理には、若者の接種を増やすコロナ対策と経済対策をお願いしたい」と注文をつけた。同市内の70代主婦は、「コロナ対策は同じ人がやったほうがいい。誰が優れているのかではない」と話していた。