【オリパラ奮闘記】社会のあり方が見える - 産経ニュース

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【オリパラ奮闘記】社会のあり方が見える

車いすラグビーで銅メダルを獲得し喜ぶ日本チーム=8月29日、国立代々木競技場
車いすラグビーで銅メダルを獲得し喜ぶ日本チーム=8月29日、国立代々木競技場

8月24日に開幕した東京パラリンピックも、早いもので5日に閉会式を迎えます。

5年前、日本パラリンピック委員会の委員長で、日本代表選手団団長でもある河合純一さんに社内のワークショップで講演していただきました。その際に「五輪を複数回開催している都市はあるが、パラリンピックを2度開催するのは東京が世界初で、国際的にも注目されている。どんな大会になるのか。そしてその後、どんな街や社会を日本がつくり、見せていくのか。その重要性にわれわれはあまり気付いていない…」と話されました。

パラリンピックを見て思うのは、多くの選手たちの表情が明るく柔和であること。それはアスリートのコメントからも伺えます。「競技の魅力は、そこに自由があること」「そこは温かくて、居心地がよくて、とても幸せな場所」。人生や社会生活の中で、おそらくさまざまな障壁に向き合い、乗り越え、苦労も多かったであろう方々が、競技の中では、自由や、幸せを感じていることに改めて考えさせられました。

8月19日、国際パラリンピック委員会は、世界の人口の15%にあたる12億人の障がい者のためのグローバルな人権運動「We The 15」のスタートを発表しました。この取り組みは、障がいのある方への差別をなくし、障がいの可視化、インクルージョン(包み込み)、そしてアクセシビリティ(使いやすさ)を掲げる世界的な運動を目的としています。12億人の社会生活を今後10年間に変革させることを目指し、複数の国際機関が初めて集結しました。

アスリートたちのコメントにあるように、「自由や幸せを感じる場所や時間」がスポーツをしている時だけでなく、普段の生活においても感じることができる社会を築くプラットフォーム(基盤)になっていくことを期待したいと思います。

スポーツは世界中の多くの人をひきつけ、前向きな変化を生み出す力を持っています。アシックスも東京パラリンピックをきっかけに「We The 15」が掲げる社会の実現に向けて積極的に活動していきたいと思います。(君原嘉朗=アシックス2020東京オリンピック・パラリンピック室室長)

きみはら・よしろう 昭和46年6月10日生まれ、福岡県出身。平成6年にアシックスに入社し、27年から現職。アシックスからも3人の社員がパラリンピック日本代表に選ばれました。3人とも普段一緒に仕事をしています。「勇気」「強い意志」「インスピレーション」「公平」というパラリンピックの4つの価値を彼らの姿勢から学んでいます。

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