欧州諸国「カタール詣で」 タリバンとの対話で頼みに - 産経ニュース

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欧州諸国「カタール詣で」 タリバンとの対話で頼みに

1日、ロンドンの英首相官邸近くを歩くラーブ外相(ロイター)
1日、ロンドンの英首相官邸近くを歩くラーブ外相(ロイター)

【パリ=三井美奈】アフガニスタンからの米軍撤収後、欧州諸国の閣僚が相次いでカタールを訪問している。アフガンを制圧したイスラム原理主義勢力タリバンとの対話で、カタールの仲介を頼みとするためだ。欧州はタリバン政権の承認を拒否する一方、難民の大量流出やテロ再発を懸念しており、アフガン近隣国との外交を活発化している。

英国のラーブ外相は2日、カタールの首都ドーハでタミム首長と会談した。タリバン政権は当面認めないとした上で、「英国はアフガン関与を続ける。現実に対応する必要がある」と発言。「カタールは地域に影響力があり、アフガン問題のカギを握る」とも述べた。

ドイツのマース外相も1日まで2日間、ドーハに滞在した。現地の記者会見で「タリバンとの対話は排除しない。大事なのはアフガンや地域の安定だ」と主張した。1日にはオランダのカーフ外相もドーハ入り。フランスのルドリアン外相は、カタールのムハンマド外相との電話会談で、避難民の自由な出国を実現するため、カタールと連携する意欲を示した。

カタールに期待が集まるのは、米国の同盟国で米軍基地を擁する一方、タリバンとの強いパイプを持つからだ。カタールは2013年、国内にタリバンの事務所設立を認め、幹部の亡命を受け入れてきた。トランプ米前政権が昨年、アフガンからの米軍撤収でタリバンと合意を結んだのもドーハだった。

カタールは米軍撤収後、カブール空港再開に向けて技術チームを現地に派遣した。ムハンマド氏は、アフガンを孤立させれば地域の不安を招くと国際社会に訴えている。

アフガンの混乱では難民・移民が大量発生するとの見通しがあり、地続きの欧州では警戒が強い。8月31日の欧州連合(EU)内相理事会は不法移民の流入阻止を目指し、アフガン近隣国と連携する方針を確認。マース氏はカタールのほか、タジキスタンやパキスタンを歴訪し、マクロン仏大統領は先月末、イラクを訪問した。

カタールには日本と米国も在アフガン大使館の機能を移転させている。