コロナ保険、感染急増で販売停止や見直しの動き - 産経ニュース

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コロナ保険、感染急増で販売停止や見直しの動き

生命保険会社に、新型コロナウイルス感染に伴う出費を保障する保険(コロナ保険)の販売停止や内容を見直す動きが出てきた。感染者数拡大で人気保険商品に成長する一方、加入者への支払いも急増し、保険会社の引受が困難になりつつあるためだ。

1日には、第一生命保険が、新型コロナに感染した加入者が10万円の保険金を受け取れる保険商品の新規販売を当面休止すると発表した。国内の感染状況に応じて3カ月の保険料を890円から最大2270円まで変動する仕組みにしていた。約2万の既存契約は引き続き有効とし、今後は料金設定を引き上げて販売を再開する予定という。

同様のコロナ保険は、感染者が増え始めた昨年に各社が相次いで販売し、短期間で販売を伸ばすヒット商品となった。

感染による日帰り入院や自宅療養も含め、入院一時金として最大40万円を支払う太陽生命のコロナ保険は昨年9月に販売を開始し、今月までに15万件超を販売。昨年5月にいち早くコロナ保険を発売した少額短期保険会社ジャストインケースも「今年8月の販売件数は昨年春に比べ2~3倍」と話す。

コロナ保険を扱う生保会社の多くは、「現時点では販売停止の予定はない」と説明する。だが、ある生保幹部は「デルタ株蔓延(まんえん)や感染者数の高止まりが続けば、コロナ保険の販売停止や内容見直しを迫られる可能性はある」と明かす。

実際、生保各社のコロナ感染拡大に伴う保険金支払いの急増は業績下押しの要因となっている。国内42社が加盟する生命保険協会によると、4~6月に各社のコロナ感染拡大に伴う保険金支払総額は350億円を突破。昨年3月から今年3月末までに支払われた保険金約480億円を半年足らずで上回る勢いだ。

ワクチン接種率の低い東南アジアのタイや台湾など生保各社でも、引受能力を超える支払額に達して赤字になる恐れがあるとして、コロナ保険の販売を停止し保険料を返金する事態となっているという。(西村利也)