各省庁で30兆円規模の争奪戦 政府が成長戦略会議 - 産経ニュース

メインコンテンツ

各省庁で30兆円規模の争奪戦 政府が成長戦略会議

成長戦略会議で発言する菅義偉首相(左)=2日午後、首相官邸(春名中撮影)
成長戦略会議で発言する菅義偉首相(左)=2日午後、首相官邸(春名中撮影)

政府の成長戦略会議は2日、秋の衆院解散・総選挙後に決定する追加経済対策の検討を事実上開始した。菅義偉首相から正式な編成指示はまだないが、政局の混迷が深まるのを横目に、総額30兆円ともいわれる補正予算の〝争奪戦〟に向け霞が関が動き出した形だ。

首相は同日の会議で「秋に向けて、課題を具体化する議論をお願いしたい」と述べ、昨年は12月だった成長戦略の実行計画策定を今年は秋に前倒しする方針を示した。

名目上は成長戦略だが、内閣官房幹部は「追加経済対策として予算措置するものをかなり書き込む」と明かす。自民党総裁選や衆院解散・総選挙で掲げる政策につなげたい首相側の思惑も透けてみえる。

日本経済の潜在的な供給力と需要の差を示す需給ギャップ(GDPギャップ=需要不足)は8月時点で約22兆円あり、与党からは景気刺激のため30兆円規模の対策を求める声が根強い。

令和4年度予算編成に向けた各省庁の概算要求は8月末に締め切られたが、草刈り場はむしろ財務省の査定が甘くなる補正予算だ。政権が重点課題に挙げた脱炭素化、デジタル化、地方創生、子育て支援の4分野を中心に概算要求の中身を前倒し計上しようと狙う。

とはいえ、首相は自民党内の反発で総裁選前の9月解散を断念するなど求心力が低下してきた。官邸主導の経済対策にどこまで虎の子の政策を盛り込むのか、各省庁も政局見合いで難しい判断を迫られそうだ。(永田岳彦)