【オプジーボ訴訟詳報】(3)「しゃべり終わってから話して」裁判長がたしなめる場面も - 産経ニュース

メインコンテンツ

オプジーボ訴訟詳報

(3)「しゃべり終わってから話して」裁判長がたしなめる場面も

オプジーボの特許をめぐる訴訟の口頭弁論が開かれた大阪地裁の法廷=2日午前、大阪市北区(恵守乾撮影)
オプジーボの特許をめぐる訴訟の口頭弁論が開かれた大阪地裁の法廷=2日午前、大阪市北区(恵守乾撮影)

>(2)から続く

《がん免疫治療薬「オプジーボ」の特許をめぐり、ノーベル医学・生理学賞受賞者の本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大特別教授が、小野薬品工業(大阪市)を相手取り約262億円の支払いを求めた訴訟は2日午後、大阪地裁で本庶氏の本人尋問が行われた。本庶氏側の代理人弁護士は、小野薬品などが米製薬大手メルクに対して起こした特許権侵害訴訟への協力について質問を重ねた》

--メルク訴訟に勝つために小野薬品から訴訟協力を求められたことについて、どのように考えていたのか

本庶氏「私は協力せざるを得ないと思っていた。そうすることが将来、若い人に大きな果実をもたらす。私の責務だと思っていた。小野薬品側が適切な対価を払ってくれれば、(すぐに)訴訟に加わるつもりだった」

--追加の対価なく協力することはあり得たのか

本庶氏「あり得ない」

--訴訟協力への対価が小野薬品側から当初提案されていた金額(和解金の40%)からさらに減ると知ったら、訴訟に協力したか

本庶氏「断っていた」

《小野薬品側の対応の不満な点を本庶氏は淡々と述べていく》

--小野薬品側はオプジーボによって数兆円規模の利益を生みだす創薬に成功した。産学連携の成功例と称賛される一方で、本庶さんとの間でこうした訴訟になっている

本庶氏「私は学者として何年もやってきたが、学者は発言に責任を持つ。企業では今日言ったことが明日には変わるのかもしれないが、対面で第三者がいる場で提案したことを、後で『あれはなかったことにしてくれ』ということが企業文化として普通なのだとしたら、私は驚きを隠せない」

《本庶氏側の弁護士による尋問が終わり、続いて小野薬品側の弁護士による反対尋問が始まった》

--小野薬品の相良暁(さがら・ぎょう)社長がメルク訴訟への協力対価を40%などと提案し、本庶氏がいったん拒否した時期から約1カ月後の平成26年11月に、小野薬品などの関係者が一堂に集まる会合が京都大で開かれた。その際、(小野薬品側に対して特許使用料や和解金の)配分額を上げろと要求したか

本庶氏「覚えていない。ただ、おたく(小野薬品側)からはゼロ回答だった」

--その会合の場で、配分額を上げてほしいと要求したのでは

本庶氏「その要求はずっとしている。何をお聞きになりたいのかわからない」

《小野薬品側の弁護士の質問が終わる前に、かぶせるように発言する本庶氏。これまでの冷静な受け答えとは一転しており、裁判長が『双方がしゃべり終わってから話してください』とたしなめる場面もあった》

--この会合後に相良社長に対し不満のコメントを出したか

本庶氏「覚えていない」

--小野薬品側が提案した配分額に対し、不満を述べたのではないか

本庶氏「いろいろな人に不当だと申し上げているので覚えていない」

--具体的に(小野薬品が提案した)配分額から、どの程度の上乗せを求めていたのか

本庶氏「小野薬品からは、あなた(尋問者)が主任弁護士になってから、具体的な上乗せ額について提示はなかった。そのため、(相良社長が提案した)当初の説明通りの取り分をもらえると思っていた」

《感情的に答える場面が目立つようになった本庶氏。激しいやりとりが続く》

>(4)へ続く