本郷和人の日本史ナナメ読み

古文書、研究と収集㊤ガンプラ転売に思う「倫理」

■学者にして大コレクター、狩野亨吉(かのう・こうきち)

1865~1942年。哲学者かつ教育者。第一高等学校の校長、京都帝国大学文科大学初代学長を務める。夏目漱石の親友であり、その葬儀に際しては友人代表として弔辞を読んでいる。私たち歴史研究者には古文書のコレクターとして知られていて、所有していた大量の文書は影写され、『狩野亨吉氏蒐集(しゅうしゅう)文書』が作成されている。こういう時は『○○氏所蔵文書』とすべきではと思うが、その集め方には大量の熱量が込められていたので、敬意を込めて蒐集の語が使われたのか?

【プロフィル】本郷和人

ほんごう・かずと 東大史料編纂所教授。昭和35年、東京都生まれ。東大文学部卒。博士(文学)。専門は日本中世史。

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『「違和感」の日本史』本郷和人著(産経新聞出版)
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