京都市本庁舎の利用開始 創建時の趣、屋上庭園も - 産経ニュース

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京都市本庁舎の利用開始 創建時の趣、屋上庭園も

創建当時のたたずまいに復元された議場
創建当時のたたずまいに復元された議場

京都市役所の本庁舎(同市中京区)が4年にわたる改修工事を終え、1日から利用が始まった。昭和初期の建設当初の趣を残しながら耐震化やバリアフリー化を進めたほか、新たに屋上庭園などを整備。11月下旬にかけて、仮住まいしていた市長室や議会、行財政局などの執務室を順次移す。

本庁舎は地上4階、地下2階建て。昭和2年に完成し、6年に西側が増築された。「関西近代建築の父」と称される建築家・武田五一(ごいち)の監修で、西洋や東洋の様式が融合し、近代建築物を象徴する一つとして評価が高い。

ただ執務スペース不足のほか、耐震性能不足や老朽化のため、市は市庁舎整備を計画。本庁舎は29年6月から改修工事を始め、先月末に完了した。西庁舎の建て替えと分庁舎の新築はすでに完了し、今年10月から北庁舎の建て替えが始まり、令和7年には整備が完了する見通し。

本庁舎改修では、創建当時の写真などを参考に復元。式典に使われ、執務室に転用された「正庁の間」の壁面は、織物を張る「緞子(どんす)張り」にし、当時の電飾を再現した。今後は式典や来賓の歓迎行事で利用する。議場も壁を緞子張りにし、天井にはステンドグラスを施した。

また、茶室として使える畳敷きの応接室や、市民が利用できる屋上庭園を新たに整備した。正面玄関には車いす用のエレベーターを設置し、建物内の通路の段差をなくした。

改修工事は昨年11月に完了予定だったが、着工後に前庁舎の基礎が見つかるなどして工期が延長。事業費は当初予定より20億円多い約159億(西庁舎の整備費含む)に達した。長谷耕治総務部長は「周辺に分散する執務室を集約することで賃料を削減でき、費用を上回る市役所機能の向上が見込める」と説明した。(秋山紀浩)