中国、気候変動協力に条件 対中圧力解消を米に要求 - 産経ニュース

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中国、気候変動協力に条件 対中圧力解消を米に要求

ビデオ通話で会談する中国の王毅国務委員兼外相(左)と米国のケリー大統領特使=1日(新華社=共同)
ビデオ通話で会談する中国の王毅国務委員兼外相(左)と米国のケリー大統領特使=1日(新華社=共同)

【北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は1日、天津市を訪問中のバイデン米政権のケリー大統領特使(気候変動問題担当)とオンライン形式で会談した。王氏は、気候変動に関する米中の協力強化には、両国関係の改善が欠かせないとの考えを示した。バイデン政権に対し、対中圧力の解消を求めた形だ。

中国外務省の発表によると、王氏は米中関係について「深刻な困難に直面している」と述べ、その原因は米国の対中戦略にあると主張。米側に「中国を脅威やライバルと見なすことをやめ、世界中で中国を封じ込め、抑圧するのをやめるべきだ」と求めた。

米中間では通商やハイテク、金融など幅広い分野で対立が進行中だが、気候変動分野は数少ない協力可能分野とみられている。温暖化対策に積極姿勢を見せるバイデン政権を前に、中国は気候変動協力を米中関係改善の糸口として利用する戦略とみられる。

王氏は「米国は気候変動協力を中米関係の『オアシス』にすることを望むが、その周辺が『荒れ地』になればオアシスもいずれは砂漠化する」と強調。同時に「実際の行動で関係改善すべきで、前の借りを返していないうちに新たな借りはできない」とも述べ、対中圧力の解消が協力の条件になるとくぎを刺した。

中国側の発表によると、ケリー氏は「米中の協力は現在の切迫した気候変動の課題に対応するうえで非常に重要だ」と発言。気候変動問題での中国との協力に意欲を示した。

ケリー氏は3日まで中国に滞在し、中国の気候変動問題担当特使である解振華(かい・しんか)氏と会談。英国で今秋に行われる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向け、中国の積極的な取り組みを引き出すことを目指している。