「片付けの神髄」ラジオで発信 西﨑彩智さん - 産経ニュース

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「片付けの神髄」ラジオで発信 西﨑彩智さん

自身の経験を踏まえ、ルールで縛らない片付けを発信し続ける西﨑彩智さん=大阪市港区
自身の経験を踏まえ、ルールで縛らない片付けを発信し続ける西﨑彩智さん=大阪市港区

ラジオ大阪(OBC)で毎月第1、3、5土曜午後5時半から放送されている番組「西﨑彩智(さち)の家庭力アッププロジェクト」。パーソナリティーの西﨑彩智さん(54)は「お片づけ習慣化コンサルタント」だが、片付けのノウハウは提供しない。片付けに苦しみ、救われた経験を背景に「人が決めたルールの中で片付けない」という信念を持ち、片付けの意味を発信し続ける。

西﨑さんが片付けに向き合う転機は離婚だった。単身赴任生活も長かった元夫はリストラを機に家にいる時間が長くなり、仕事を始めた西﨑さんは家を空ける時間が増えていった。

ストレスを抱える中、職場という「逃げ場」を手にした。「家族のために働いていると思うと、ますます家に帰りたくなくなった」と振り返り、「家族とコミュニケーションを取りたくない、話したくないと考えたら、一気に片付けられなくなった」と話す。

元夫とは子供の養育費を求めない一方、住まいとしてローンが残っていたマンションを引き取る条件で離婚した。そのとき、中学3年生だった息子から言われたのは「家が嫌いだった」の言葉だった。片付いていない家を見せたくなくて、「友達を呼んではいけない」と言いつけていた。

ベッドや家具など、さまざまなものを整理。自宅には〝ママ友〟も呼べるようになった。片付いた事情を隠さずにいると、互いに悩みを打ち明けるようになっていったという。

「外では輝いて見えるけれど、実はこんな家に住んでいるという人たちがいる」と西﨑さん。片付かない理由は、人それぞれ。西﨑さんは「何でもかんでも、捨てればいいというものではない」と語る。

片付ける前に、なぜものがあふれるのかを考える。自身の経験から「ストレスで買い物をしている人も多い」とみる。1人で悩みを抱えず、共有することから始め、置き場所やものの数はルールで縛らない。「靴は何足、服は何着までというのは関係ない。その家でベストならば、ベストなんです」

新型コロナウイルス下の巣ごもり生活が続き、片付けへの関心は高いが、人々は心に疲労感を抱える。例えば家族で誰かが勝手に片付けたとき、「けんかの種」になることを危惧する。

片付けのスタートは、ともに暮らすひとりひとりの思いや、ものに宿した気持ちに耳を傾けることから。「相手の本音を聞くと、何かしてやりたいと思うもの」と西﨑さんは話す。

会話の中で役割分担が自然と決まり、細かい作業が得意といった家族の知らない顔に触れることにもつながる。片付けは、コミュニケーションを深める一つの手段。「家族の未来を考え、未来に持っていきたいものを持っていく。片付けを通し、未来が見える感じがしますよ」(渡部圭介)