元施設職員「やってない」 高齢者3人転落死、控訴審

川崎市の介護付き有料老人ホームで平成26年、入所者の高齢男女3人を転落死させたとして殺人罪に問われ、1審判決で死刑とされた元施設職員、今井隼人被告(29)の控訴審公判が30日、東京高裁で開かれた。被告人質問で今井被告は「やっていないが、認めれば警察がマスコミの取材から家族を守ってくれると思った」と述べ、改めて殺害を否認した。

公判では、捜査段階や逮捕直後に3人の殺害を認めた自白の信用性が争われている。弁護側は「自白は虚偽で、転落は事故の可能性がある」と無罪を主張している。

今井被告は、弁護側から逮捕前の事情聴取で殺害を認めた理由を問われ「認めないと取り調べが終わらないと思った」とも説明。殺害方法は報道を参考に「想像で補って話した」とした。30年3月の1審横浜地裁の裁判員裁判判決は「自白の内容は客観的状況と合致する」として信用性を認めた。